彼氏は11才!?
8年前に母さんと虎が種族の垣根を越えて死闘を繰り広げた場所だよ。
8年前に同じ場所で同じ虎と、虎を仕留めた女の娘が出会うなんて神様の嫌がらせとしか思えない。
「白雪、本物の虎だ」
呑気に指を差す紅ちゃんの手を掴み、逃げようとした時。
「ママぁ!!」
「菜々子…!!」
「やめなさい!!アンタまで噛まれるわよ!?」
子供の悲鳴と女性の叫び声に足が止まった。
再び虎を見れば、幼い女の子が虎の前足に押さえ付けられている。
そして泣き叫ぶ我が子に駆け寄ろうてする母親を必死で止める売店のオバちゃん。
「乃薔薇ちゃん、紅ちゃんをお願い」
紅ちゃんを押し付け、走り出す。
アレが大人なら合掌だけして逃げ出すが、子供なら話は別だ。
子供を守るのは大人の役目。
その大人が逃げるのなら、少しでも大人に近い者が守らなければならない。
母から教えられたことはきっと正しい。
だから、私は。
「オラアァァァァァッ!!」
虎の脇腹に思いっきり跳び蹴りを食らわせてみました。
そして、グラつく虎の前足の下敷になっていた少女を抱え上げる。
「菜々子!!」
8年前に同じ場所で同じ虎と、虎を仕留めた女の娘が出会うなんて神様の嫌がらせとしか思えない。
「白雪、本物の虎だ」
呑気に指を差す紅ちゃんの手を掴み、逃げようとした時。
「ママぁ!!」
「菜々子…!!」
「やめなさい!!アンタまで噛まれるわよ!?」
子供の悲鳴と女性の叫び声に足が止まった。
再び虎を見れば、幼い女の子が虎の前足に押さえ付けられている。
そして泣き叫ぶ我が子に駆け寄ろうてする母親を必死で止める売店のオバちゃん。
「乃薔薇ちゃん、紅ちゃんをお願い」
紅ちゃんを押し付け、走り出す。
アレが大人なら合掌だけして逃げ出すが、子供なら話は別だ。
子供を守るのは大人の役目。
その大人が逃げるのなら、少しでも大人に近い者が守らなければならない。
母から教えられたことはきっと正しい。
だから、私は。
「オラアァァァァァッ!!」
虎の脇腹に思いっきり跳び蹴りを食らわせてみました。
そして、グラつく虎の前足の下敷になっていた少女を抱え上げる。
「菜々子!!」