好きなもんは好き。
「まあ、でも、恋したいしたい言ってるだけじゃ、恋なんてできないんだね〜。」
「なによ、華のJKがJKらしくない発言してる。」
JKらしくない発言って………。そ、そんなババくさい?あたし。
紫乃は、もう少しで無くなりそうな白米をヒョイヒョイ食べながら、言う。
「ていうか、一ノ瀬くんとも仲良くて、恭平くんって言う幼馴染がいるんでしょう?そんなの恋し放題じゃない。」
「だぁっっからあー!恭平はそんなんじゃないっ!!恋愛対象なんかじゃないんだってば!」
「ふうん?よくわかんないけど、ま、いっか。ごちそうさまでした。」
手を合わせて礼儀よく挨拶した紫乃に、焦る。早くない!?
いや、あたしが遅いだけ!?まだおにぎりあるんですけど…。
急いで食べなきゃと思って、頬張ると案の定むせる。
「ごほっ!!!」
「出た、急ぐと必ずむせるくせになんで急いだの?」
背中をさすってくれる紫乃さんが正論すぎて返す言葉もないです…。
ああ、こんなんだからトロイって言われるの?そうなの?そうなの?