私は異世界の魔法使い?!
いいや、それがカイトだからかもしれない。
カイトだとわかっていたから、だから私はすごく心強く感じたのかもしれない……。
幼なじみと同じ魂を持つ、彼だからこそ。
「……べっ、別にひとりでも大丈夫なんだけどっ?」
相変わらず天の邪鬼は健在のようだ……と、自分に舌打ちを零した。
「勘違いするなよ、別にお前の為ではない。俺はただ主を捜しに行くだけだ。目的が同じというだけで、お前が危険な目に遭おうが、死にかけようが一切興味は無いのだからな」
「やっぱり人でなしかっ!!!」
「なんだ。助けて欲しいのか? まぁ命乞いでもするなら助けてやらん事は無いが……?」
ーー前言撤回!
カイトのあの、ニヤリと笑う顔が何より腹立たしい……。