私は異世界の魔法使い?!
『お前の好きな相手は海斗。同じ魂を持っていたとしても、育つ環境が、産み落とす相手が違えば性格も違う。考え方も違う。だから俺と海斗は違う。そう思っていただろう……?』
そうだけど……。
『だからこの世界がどうなろうと実亜には関係が無い。元の世界に、元の状態に戻れさえすればあとは関係無い……そう思っているのだろう?』
そんなことっ……。
『ーーだから俺はお前と心を通わす事など、この先も一生無い』
カイトはくるりと踵を返す。
赤いマントを靡かせ、ゆっくりと歩いてゆく。
違う……違うよカイト。
ねぇ待って、待ってよ……。
カイトは一歩、また一歩と私から距離を離してゆく。
追いかけたい、今すぐ走って追いかけて捕まえたいのに、なぜだか私の足は地に根を生やしたように一歩も動かない。
まるで心と体は全くの別物のよう。
カイト、カイト。
私は、私はねーー。