私は異世界の魔法使い?!


「とにかく、ああいうのはやめてよ」

「ですが、ミア様に何かあっては……」

「他の方法で助けなさいよ! 魔法でも何でも使えるんでしょ」


頭が足りないところは海斗そっくりだ。

やっぱり魂は同じなんだね……。


がっくりと肩を落とし、脱力した。

だが、そんなゆっくりはさせてくれず、再びカイトは私の腕を掴んで走り出した。


「こうしてはおれません! 色々準備もありますし時間が余りないので、ショートカットさせていただきます」


なにを?


私がそう聞く前に、カイトは剣で床を切り裂いた。

石畳の床はあっさり剣に切り裂かれ、開いた。

だがその裂けたところからは緑色した蛍光色が光を放ち、明らかに……怪しげだ。


「さぁ行きましょう!」


そう言って私の腕を掴み、その裂け目の中に飛び込んで行ったーー。




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