私は異世界の魔法使い?!
「……死してお詫びを」
「やめい!」
私の知る海斗とはだいぶ性格が違うようだ。
調子を狂わされっぱなしで、赤面してる自分がかなり滑稽に思えてきた。
「そういうんじゃないから。嫌だとかじゃなくて恥ずかしいから、普通に」
「何が恥ずかしいのですか……?」
「何がって……」
小首を傾げながら頭の上にははてなマークが浮かんでいる。
マジで、マジでわからないのか……。
「その、お姫様抱っことか恥ずかしいに決まってるじゃない!」
「……なぜ今更そのような……?」
今度は眉間にシワを寄せ、本気で頭を捻り出す。
その反応から見て、これが初めてではないようだ。
なんだよっ!
日常茶飯事でしてもらってたのか、こっちの世界の私は……。