私は異世界の魔法使い?!




「……死してお詫びを」

「やめい!」



私の知る海斗とはだいぶ性格が違うようだ。

調子を狂わされっぱなしで、赤面してる自分がかなり滑稽に思えてきた。


「そういうんじゃないから。嫌だとかじゃなくて恥ずかしいから、普通に」

「何が恥ずかしいのですか……?」

「何がって……」


小首を傾げながら頭の上にははてなマークが浮かんでいる。


マジで、マジでわからないのか……。


「その、お姫様抱っことか恥ずかしいに決まってるじゃない!」

「……なぜ今更そのような……?」


今度は眉間にシワを寄せ、本気で頭を捻り出す。

その反応から見て、これが初めてではないようだ。


なんだよっ!

日常茶飯事でしてもらってたのか、こっちの世界の私は……。



< 63 / 700 >

この作品をシェア

pagetop