キミが泣くまで、そばにいる


「あれ、待っててくれたんだ」

 固まっている私のとなりで、アカツキが平然と言う。

「先に行っててよかったのに」

「そうすりゃよかったわ。な、レオ」

 トワくんが、下駄箱に寄りかかっていた高槻くんの足を叩いた。この場にいないダイチくんは、例のごとく部活らしい。

「今日はセイが別の店に行こうっつーからさ」

「おう、そんじゃ行くか」

 アイスの棒をゴミ箱に放り投げ、セイが立ち上がる。動作の途中、私とアカツキのつながった手を見て、にやっと笑った気がした。

 トワくんも面倒そうに腰を浮かす。

「はぁ、カップル誕生とか、うぜーなー」

「悪いけどトワ、知紗をライブに誘いたいなら、俺を通してもらうから」

「へーへーわかってますよ」

 ちいさく舌打ちをしてから、トワくんは笑った。


「まったく。ご主人様は飼い犬にメロメロだな」


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