性別「少年」属性「乙女」
「マコト」


陸さんは、ちょっと困ったように、笑っている。

笑わないでよ、陸さん。

そんなに、優しい顔しないで。

だってボク、そんなふうに許してもらえるはず、ないんだ。


ボクは、起き上って、ベッドから降りた。


「マコト、大丈夫なのか?」

「うん。今日から、少しなら歩いていいって」

「そっか。よかった」


ボクの身体は、こうやって治っていくけど。

起きてしまったことは、治らないんだ。

ボクのほうが、きっと、加害者なんだ。


陸さんが、ボクの肩をそっと支えてくれる。

そうして。

陸さんは、痛くないように、そっと、ボクを抱きしめた。
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