Tea Time

壊れてしまいそうなほど儚げで、涙を必死でこらえているような、切ない表情。

自転車のハンドルを握っていなければ、この胸に抱きしめてしまっていたかもしれない。

彼女の苦手な上司のことを、気にしないようにと、諭す沢野さんの言葉を素直に、うなずいて聞いている。

職場で、しっかりと自分の意見を言う姿からは想像もできない、一面を見た気がした。




こんな顔、見せるんだ……


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