あたしと君と先輩と
彼女との再会。 恭side
恭side
受験に受かって、やっとこの高校に入学することができた。
この高校のバスケ部は県内でも有名である。
この高校でバスケがしたくてこの高校に来た。
それに、バスケを続けて大会に出れば、また彼女に会えるかと思ったからだ。
しかし、彼女との再会は予想以上に早かったのだ。
クラスの自己紹介をぼっーと聞いていた俺の耳に入ってきたのは、聞き覚えのある懐かしい声だった。
俺はその瞬間、その声の方に顔を向けた。
そして、なんとそこにはずっと好きだった彼女がいたのだ。
「日南由寿、出身は北中です。部活は、男子バスケ部のマネージャーをやろうと思っています。」
俺はその時、嬉しすぎてその場で飛び跳ねてしまいそうになった。
彼女と再会できたこと。
彼女と同じ高校の同じクラスになれたこと。
彼女が男バスのマネージャーを志望していること。
でも俺はその時まだ知らなかったんだ。
彼女、日南さんが三島先輩を追っかけてこの高校に来たことを。