磁石な関係


ふふんと鼻を鳴らし、目を細めて笑う。

いつもこんな感じで、他のチームメイトが怪我した時は励ましながら手当をしてくれる。
休憩のときは、潔癖の俺のために水分とエネルギーがとれるエナジードリンクを全員分買ってきてくれたり。

もう俺のお姉さんみたいな存在。


「はい、できたよ」

チョキン と音がすると、丸い肌色のテープと俺の手首は離れていた。

「ありがとうございます」



それまでアンダーに学ランの下だけだったので、ロッカーに投げられた皺くちゃのカッターシャツに袖を通す。

背中を向けた大和田さんの顔はどんな顔をしているかわからないけど、テーピングを巻いていたときの表情は、過ごし悲しそうだった気がした。


そう、何もかも見透かされているような、ー




「生田目くんー、だっけ?」

「えっ?」

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