幼なじみと両想いになりました
「……別に急でもないけど…」

呟いた声は小さすぎてミチルの耳には届かなかった。

「え…?」

「何でもねーよ。悪い、そろそろ親父たち帰ってくるから」

いつもの調子で健人は言った。

「あ、うん。じゃあ帰るね…」

急いで片付けをしてミチルは健人の部屋を出た。

帰り際に健人の顔を見た。

その顔は傷ついたようなどこか寂しそうな顔だった。

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