先生の「特別」にしてくださいっ!
「凛のソロ、また聞きたいなあ…
合唱部、戻らないの?」

と雪乃が聞くから。

「うーん、まあ今はいっかなー
ほら私、音感ないし。」

と私は答えた。

「音感ないのは、
私がカバーしてやんのにさ。
ピアノならいつでも弾くし。」

とか彩音が言うから。

「いいの!料理部も結構楽しいし。」

と私も言う。

「ああ、凛の大好きな甘い物、
たくさん作るもんね。」

「そうそう!」

本当、天国のような部活だよ。

「生クリーム泡立てるの、
異常に遅いけどな。」

「本気で砂糖と塩を間違えた彩音には、
言われたくないですー」

「本当に楽しそうだね。」

「彩音が面白いことしてくれるから、
飽きないよ。」

「むっかー!
人で楽しむなって毎回…………っ!」

彩音が突然、一点を見つめて硬直した。

「ん?どしたの?彩音?」


「な、んで?
なんで、あんた、ここにいるわけ?」
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