先生の「特別」にしてくださいっ!
「いやいや、
そんな大事なこと最初に言えって。」

びっくりしたわ。

「言ったら二人とも会ってくれたわけ?」

と、彩音が聞く。

「当然、お見舞いに行くよ。」

と雪乃。

「それじゃ、私が嫌なの!」

「なんでよ?」

「だって、私がパジャマ姿なのに、
二人は普通に洋服着てくるでしょ?
なんか、フェアじゃない。」

そこ気にするとこか?

「ああ。たしかに!」

雪乃は納得したんだ!?

「じゃあ、今日の服はどうしたんだよ?」

冷静につっこんでみる。

「近くのコンビニとかくらいなら、
外出許可貰って行けたりするの!
だけど、服これしかないし…」

ああ、なるほどね。

「でも、抜け出してくるとは、
やっぱり彩音は面白いことしてくれるなあ。」

感心してしまった。

「すごい行動力だよね。さすが彩音!」

雪乃も感動している。

「…あの!さっきっから、僕の存在、
忘れてませんか?」

「え…?あ、いや、忘れてないです。
忘れてない。あはは…」

忘れてた。
この人、なんか存在感薄いんだもん。
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