先生の「特別」にしてくださいっ!
「姉ちゃんは、海外向いてねえよ。」

「やっぱりそうかなあ?
って、え?
なんで一也がここにいんの?
そして、どうして考えてる事わかった?」

「俺が来たらいけないわけ?
あと、海外か…学校か…とか
ブツブツ言ってたから。」

どうやら私、
雪乃と彩音がいなくなってからも、
ずっと悩んでいたらしい。

「うわっ!ひとりごと言ってたんだ。
恥ずかしい…
……………………でも、
ねえ、一也はどう思う?」

「行く国わかってる?」

「アメリカだっけ?
一也は前も
アメリカに住んでたことあるよね?」

お父さんと優香さんは2年前に
アメリカで知り合った。
その後、お父さんは香港、
優香さんは日本に転勤になって、
今に至る。

「アメリカの喧嘩はあんなもんじゃないよ?
俺も散々ボコられて強くなったし。」

「ああ、なるほど。
って喧嘩しに行くわけじゃないでしょ?」

「でも、アメリカでこんなことがあったら、
さすがに俺も助けられないかも…」

「もう、こんなこと、ありません!
私も成長しました!」

「男友達、一人もいないくせに?」

「うるさい!それとこれとは関係ない!
女子校の子は大体そんなもんなの!」
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