LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
「この子は誰にもやりません。帰って…!!」
「深空さん、よく考えて! こどもには両親が必要なのよ。母親の身勝手で生まれてきたこどもには、本来、皆平等にあるべき未来に制限がでてくる。そんな人生にする権利、あなたには無いわ…!」
深空は、そんな翠の言葉に聞く耳など持てなかった。手を伸ばし、その辺に転がっているものを彼女に投げつける。
深雪を守る―
深空の母親としての本能だった。
翠は、興奮する深空の顔を真っ直ぐに捕らえていた。
「…冷静になれば、あなたもきっと解ってくれる。…帰ります」
そう残し、翠は深空の部屋から出て行った。
再び静かな空間に戻っていた。
興奮した身体は火照り、とても暑かった。肩で息をしている深空は、自分の腕の中にいる深雪をもう一度ぎゅっと抱きしめた。
「…どうしてこうなるの」
深空の目には、涙が滲んでいた。
「二人で生きて行くって決めたのに…」
彼女の中で、初めて生まれた感情…
それは愛するが故の憎しみだった。
「深空さん、よく考えて! こどもには両親が必要なのよ。母親の身勝手で生まれてきたこどもには、本来、皆平等にあるべき未来に制限がでてくる。そんな人生にする権利、あなたには無いわ…!」
深空は、そんな翠の言葉に聞く耳など持てなかった。手を伸ばし、その辺に転がっているものを彼女に投げつける。
深雪を守る―
深空の母親としての本能だった。
翠は、興奮する深空の顔を真っ直ぐに捕らえていた。
「…冷静になれば、あなたもきっと解ってくれる。…帰ります」
そう残し、翠は深空の部屋から出て行った。
再び静かな空間に戻っていた。
興奮した身体は火照り、とても暑かった。肩で息をしている深空は、自分の腕の中にいる深雪をもう一度ぎゅっと抱きしめた。
「…どうしてこうなるの」
深空の目には、涙が滲んでいた。
「二人で生きて行くって決めたのに…」
彼女の中で、初めて生まれた感情…
それは愛するが故の憎しみだった。