神様なんて信じないっ！～イケメンと妖怪、召喚しちゃいました～

「ここ200年くらいで、妖怪の数もぐっと減ってね。

生き残った妖怪は、あたしたちみたいに人に化けて、人間社会に紛れて暮らしてるの。

力の弱い妖怪は、そのままの姿でいるみたいだけど」


「このへんは中途半端な田舎だから、どっちも見かけるね。

とにかく、人間にすごく悪意や怨念、恨みをもった妖怪が減っていってるのは本当みたい。

静かすぎて、不気味なくらいだもん」


「オロチの気に引き寄せられていって、帰ってこないのよね」


「集まって何かしようとしてるのよ、きっと」


そうなんだ……。


妖怪は、いつもあたしたちの近くにいたんだ。


あたしがオロチなんか召喚しちゃったせいで、大変なことになってるんだ……。


「というわけで、この者たちにはオロチがらみの情報を集めてもらうことを頼んである」


「伝説の八岐大蛇の天下になったら、あたしたちの立場も危ういもんね。

奴隷にされちゃうよ」


「あいつ、人間には容赦ないけど、妖怪も差別するって噂だもんね」