神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
オロチは存在するだけで、悪い妖怪や悪霊に力を与えてしまう。
「影響された妖怪が悪さをしていないか調査をしようとした。
その途中で、彼女たちに会った」
四郎くんは美女妖怪に目くばせをした。
「そうそう、ある日突然、空からすごいものが落ちてきたみたいだって噂は、妖怪の間でもあったのよ。
そのうち、一部の妖怪が人が変わったようになっちゃって……」
妖怪も、『人が変わった』って言うんだね……。
ろくろ首の六花さんは、深刻な顔をする。
「あたしの彼氏の妖怪がさ、けっこう人間に悪意を持ってたんだけど……。
いきなり『俺はオロチ様に仕える!』とか言って出てっちゃって。
多分、悪妖怪はオロチの元に集結しようとしているんじゃないかしらねー」
絡新婦の小糸さんは世間話でもするみたいに、長い髪を指でもてあそびながら言う。
妖怪でもカレカノってあるんですね。
しかも『俺は役者になる!』とか言って東京に出ていくみたいなノリで話してるけど、けっこう恐ろしい事態みたい……。