神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「あっははは、見たか美心、こいつの醜態!」
雷牙がお腹を抱えながら、四郎くんを指さす。
帰り道で、雷牙は体育の時間の四郎くんのことを、それは嬉しそうに風牙くんに報告したのだった。
「殺す……ちび、殺す……」
四郎くんの握る金のロザリオが、怪しく光る。
「しょ、しょうがないよ、だってルール知らなかったんだもんね!」
必死でフォローすると、四郎くんはどうにか怒りを落ち着けてくれたようだった。
「それにしても、槙原からすっかりオロチの気配がしなくなっちまったなー。
どこに行ったんだろう?」
「今度の休日は、人の多いところを探しに行った方がいいだろうか」
スサノオ兄弟が、今後についての話し合いを始める。
人の多いところか……。
「そういえば、お祭りがあるんだよね。
奈々ちゃんが言ってた」
あたしが言うと、前を歩いていた雷牙が振り向いた。
「お祭りか……いいかもな」