神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
島原城に、富岡城。
キリシタンたちは城を攻める。
しかし所詮は農民、幕府側にも多大な被害を与えつつ、城を落とすことはついにできなかった。
我の力を使えば、できたのかもしれない。
しかし我が武器をとれば、必ずオロチが現れた。
我はオロチの相手で手一杯。
城攻めは、牢人たちに任せるしかなかった。
今思えば、内通者がいたのだろうと確信できる。
……人とは、ひどいものだ。
オロチが言ったことは真実だった。
神の教えに背き、彼らは自分の血を引く赤子を手にかけた。
弾圧されてきた苦しみを知っているのに、寺院や神社を焼き払い、多くの人間に改宗を迫った。
そして我がそれを知ったときは何もかもが遅すぎた。
結局、何もできなかった。