神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
よくわかるなあ、二人とも。
仕事で忙しいお母さんが作るものは、美味しいけれど残り物とか冷凍食品とか、短い時間でできるものがごちゃっと詰まっている。
今日のお弁当は朝早く起きて自分で作った。
ウインナーとうずらのゆで卵をピックで刺したもの、のりを一緒に巻いた卵焼き、具だくさんのポテトサラダ。
メインはクマの顔になった、ハンバーグ。
自分では可愛く美味しそうにできたと思ったんだけど、ちょっと子供っぽかったかな……。
「美心、俺たちのはー?」
「え、だって……雷牙はよその子だし、彼氏じゃないし」
「ひでっ!」
雷牙は胸を押さえて、泣きそうな顔をした。
そんなにハンバー熊が食べたかったの?
「四郎だって、よその子じゃないか」
「でも、うちで保護してるから……うちの子と同じ扱い?」
「なんだそれは」
いつも大人な風牙くんまで……。
もう、あんまり突っ込まないでほしいな。
あたしはちらと、隣の四郎くんを見る。