神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


彼女と、ずっと、一緒にいたい。


胸の中に、そんな思いが湧きあがる。


だけど、突然彼らの間を邪魔するように、森の中から何本もの弓矢が飛んできた。


ひゅんひゅんと空を切る音の中、彼は神の力を使い、それを防いだ。


震える彼女を背中に隠すと、森の中から数珠のようなものを身につけた、白い着物の人間が数人現れる。


彼らの着物は女の子のものとは違って、まるで教科書で見た、卑弥呼の時代の男の人たちみたい。


そで口の周りのひもを揺らし、彼らはまたこちらに矢を放つ。


すると、急に自分の視界が高くなった。


敵を見下ろせば、自分のお腹が地面にとぐろを巻いているのが見える。


青黒く固い鱗に覆われたそれは、やっぱりオロチのものだった。


背後から、悲鳴が聞こえる。


守ろうと思い、振り向く。


しかし愛しい彼女は、自分の姿におびえ、泣き叫び、敵に助けを求めて走り出したのだった。


『なんて醜い化け物なの!
私をだましたのね!』


違う。そうじゃない。


お前は私の心を愛してくれたのではなかったのか?


あたしの中で、オロチが叫ぶ。



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