神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「俺たちは、スサノオの血を引く者。
ヤマタノオロチが復活したとき、それを退治するのが、俺たちの役割だ」
風牙くんが天草さんをにらむようにして言う。
そういえば、さっき「俺たちの役割と関わりが……」って言ってたっけ。
妖怪を攻撃し、滅ぼす能力を持った彼ら。
彼らの本当の役割は、ヤマタノオロチが復活したときに、それを倒すことだったんだ。
「俺たちだって、美心を守ることはできる!」
雷牙が、突然あたしの手をにぎる。
だけど、ドキッとする前に、あたしの手は天草さんにも引かれてしまった。
「……お前たちは別に家があるんだろう?
おとなしく親元に帰るがいい」
「な……っ」
「我は、スサノオの……神の血筋など、信じない。
そんなものが本当にいるのなら、なぜ我ら天草の民を助けなかった?」
天草さんの目を見たら、ドキリとした。
それはときめきなんかじゃなくて、もっと別のモノ。
彼のブルーの瞳は、凍えるように冷たくて。
まっすぐににらまれた雷牙は、ぎくりとおびえるような顔をした。