イジワルなキミの隣で


「髪触ったりとかそういうこと。思わせ振りなことしたくねえし。勘違いされたら面倒だろ?」



はぁ……。


そうですか。


それってすっごい嫌味に聞こえるのは私だけですか?



「ま、私は勘違いとかしないですけど。だからってあんまり触らないで下さい。そういうのは特別な人限定なので」



「うわー、出たよ。頭の堅い女の発言が」



「先輩が軽すぎるんでしょ」



だけどね


そうは言ったけど


先輩に触られても


嫌だとは思わなかったんだ。


それは先輩には内緒だけど。



「さ、ラーメン食べよ」



この日食べたラーメンは、今まで食べた中で一番美味しかった。


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