イジワルなキミの隣で
「珍しいですね、先輩が図書室に来るなんて」
明るい茶髪の髪が太陽に照らされて輝いてる。
「図書室に入って行くのが見えたから」
先輩も同じように窓の外を眺めていた。
眩しいのか、目を細めている。
「お前見てると誰かさんの姿と被る」
「誰ですか?誰かさんって」
「智沙」
「智沙先輩?なんで?」
「智沙もそんな感じで諦め悪かったし」
「光流先輩の前に好きだった人のことですか?」
「んーまぁ」
やる気のなさそうな適当さが先輩らしいといったら先輩らしい。
さほど興味もなさそうに、先輩は私の隣で堂々と欠伸をしてみせた。