イジワルなキミの隣で


猛ダッシュで階段を駆け上がる。


あの時重かった足取りも


今はかなり軽い。



ただ先輩に会いたい一心で必死だった。



よし、最後の一段。



登り切ったところで右に曲がると先輩の教室が見えて来た。



2年生の階はまた1年生の階と違った雰囲気がある。



ドクドクと激しく騒ぎ立てる鼓動。



落ち着け


落ち着くのよ、私。



手の平を胸に当てる。



走ったせいなのか


緊張しているからなのか


手の平に振動が伝わる。


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