イジワルなキミの隣で
「勘弁。なんでお前らの仲に入らなきゃなんねえんだよ」
ふざけんなって。
「いいじゃん、全然あたしと遊んでくれないし。航希はあたしに冷たくなったよね」
“光流と付き合い出してから”と智沙は続けた。
「お前らの邪魔しねえようにしてるだけだろ?俺だって気ぃ使ってんだよ」
「そんな気いらないしー。ね、光流?」
智沙は同意を求めるように光流の顔を見てにっこり笑う。
「いや、いるだろ。むしろ邪魔なのは航希の方」
ほらみろ。
こいつはこういう奴なんだよ。
ま、他にも理由はあるけど。
「えー、光流まで。前みたいに3人で遊ぼうよ。そうだ、今日航希の部屋行っていい?ロクな物食べてないでしょ?ご飯作ってあげるから3人で食べよ?」
こいつは……。
人の話聞いてねえな。
昔からこういう奴だよ、智沙は。