イジワルなキミの隣で
────────────────
っていうか、ありえない。
本当にありえない。
なんで?
どうして?
先輩が目の前に立ってるの?
「今日から新しく入ることになったの。萌絵ちゃんと同じ高校よね?」
「……は、い」
そうなんですけど……。
なんで?
「顔見知り?」
華さんがにっこり笑いながら訊ねる。
「まぁ、少しだけ……」
近付きたくはない人ですがね。
「そうなの?なら色々と聞きやすいかな?萌絵ちゃん、仲良くしてあげてね」
「…………」
嫌です‼︎とはさすがに言えなくて、嫌々ながらも小さく“はい”と頷いた。