イジワルなキミの隣で
「いいです、佐伯先輩にそう思われたくないんで」
「相変わらず生意気な奴だな」
なんて言いながら先輩が歩き出したので、私も慌てて後を追いかけた。
だってやっぱり怖いし。
この辺は本当に真っ暗なので、例え佐伯先輩でもいてくれて良かった。
それに車道側を歩いてくれたり、なんだかんだで女子扱いをしてくれてる。
そこまで……悪い人じゃないのかも。
特に会話することなく無言で歩いた。
先輩は時々私の様子を見ては前に向き直ってを繰り返している。