イジワルなキミの隣で


「わー……かなり濡れちゃった」



制服についた雨粒を手で払う。


それでも染み込んでいるので意味がなかった。


……髪も濡れてるし。



「はぁ」



どうしてだろう。


こんなにも胸が苦しいのは。


大好きな光流先輩に会えたはずなのに。



智沙先輩しか眼中にないって


改めて思い知らされた。


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