【完】お嬢様と執事
『部屋にもツリーあるだろ。』



いきなりツリーを見たいと言い出した沙羅様にテキトーに思ったことを言った。



屋敷の外に出るのは危険すぎる。



俺はそう判断した上で、沙羅様にテキトーに冷たく言い放った。



なのに、沙羅様は俺の気持ちを組みとってくれないようだ。



『私は時計広場のツリーが見たいの!』



涙目の沙羅様に俺はある日の親父の言葉を思い出した。



『寂しい思いをさせてはいけない』



『ワガママも出来るだけ聞いてあげるといい』



こういう意味だったのか!っと勝手にこの時思い込んだ俺は使命感に駆られていた。



『沙羅、ツリー見に行くぞ!』



いきなり、沙羅様の手を握る俺にキョトンとした顔をしたけど、嬉しそうに笑って『うん!』と言った。



また、俺はこういう事なんだと勘違いした。


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