【完】お嬢様と執事
俺たちは屋敷を抜け出して、時計広場へと足を進めた。



時計広場へとつくと、沙羅様は大はしゃぎで、こんなに喜んでくれるなら来てよかったと思えた。



俺も綺麗なツリーを見れて嬉しいあまりに見入っていた。



「沙羅、綺麗だな。」



チラっと隣にいる沙羅様に目を向けようとした。



なのに、そこに沙羅様はいなくて、俺の背中に冷や汗が伝う。



さっきまで、居た筈なのに…どうして…



「沙羅?」



いくら、周りをキョロキョロしてもその姿が俺の目に映ることはなかった。



俺は、必死に探した。



小さい俺の体も体力の限界を感じていた。



その時だった…



「やだっ!」



嫌でもわかる、沙羅様の声



俺は、無我夢中で声のした方に走った。



そして、目の前に映ったのは、沙羅様の手を無理矢理引っ張る如何にもオタクっぽいおっさんだった。



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