【完】お嬢様と執事
そんな、つまらない事を考えながら、俺は急いで、車に乗りこんだ。



もちろん、黒塗りの車だ。



運転手がドアを閉めて、数秒で揺れることもなく発進する車



何の音もしない空間



それはいつものこと、無駄なことはしゃべらない。



それが、執事



話しかけたくないなんて言ったら、嘘になるだろう。



『どんな些細な事でも沙羅様のことが知りたい』



俺はそう思っているのだから。



だけど、執事が主にそんな馴れ馴れしく、話しかけるものではない。



どんな事があろうと、主を護り、寄り添い、命令された事を果たすことこそが、執事がするべき事



俺は、いつかなれるだろうか...



沙羅様の”特別”に───...


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