シェアハウスのミュージシャン

一緒に?!


「じゃ、改めて…七瀬沙織。沙織でいいよー。」

「俺と賢介は挨拶したぞ!」

「俺? 大高龍広。あだ名はひろ。ベース担当。よろしく、」

「え?あだ名、ひろなの?」

「ああ。」

「小学校の時はドラゴンだったのにね。」

「いいんだよ。そんな昔の事!」

「うー。ん。どうしよ。ひろ…ねー。」

「なんだよ。」

「私は、龍広でいい?」

「え!!あ。いや。うん。いい\\\\\」

「おっけー、ありがと。」

「でだ。お前、2組だよなー。」

「何で、知ってるの?」

「なんでってそりゃ、お前が、かわ…」

「かわ?何?」

「いや。何でもねー。とりあえず
俺と、哲は3組で、」

「龍広は2組でしょ?」

「ああ。」

「なんだ。同じクラスって知ってたんだ。」

「一様。同じクラスメイトだしね!あと隣だし…」

「なるほーどー。」




「うわぁー。もうこんな時間!!」

「じゃ、帰るか。」

「結局。龍広の家で喋っただけだね。」

「いつもこんなんだよなー。」

「明日は?」

「ある。」

「分かった。ちょっと遅れるけど…」

「ああ、全然いいぜー、」

「じゃ、ありがと。帰ろっか。」

「あ!沙織。」

「なに?龍広?」

「送って行くぜ。」

「え?!」

「家、どこ?」

「8丁目のコンビニの裏。」

「ああ。もうちょっと歩いたところの。」

「そう。近いしいいよ。」

「いや、でも一様…おん…」

コンコン。

「はーい。」

「あ!龍。」

「んだよ。姉貴」

「こんちはーす。」

「あ!賢に、哲。どう?進んでるか?」

「はい。お陰様で!」

「…あれ?その子…もしかして龍の彼女??可愛いーー」

「あ!違います。」

「え?じゃ、」

「ボーカルの七瀬沙織です!」

「ボーカル⁇やっと決めたの?!」

「ああ。」


「あ!私は龍の姉の大高百合子 ゆりこ
大学4年。ヨロシクね。沙織ちゃん。」

「はっ!はい!!」

「でも、この3人に認められるなんて、相当歌上手いんだね。」

「いえ…」

「ねー。歌って見てー」

「え?あ!はい。何かリクエストありますか?」

「あるー。2.4ーのリカルバル。」

「あの、どんな歌か聞かしてもらえませんか?」

「おっけー」




♪♪♪♪♪♪

「はい。ありがとございます。もう大丈夫です。」

「え?まだ1番しか…」

「大丈夫です。」



「はい。マイク。」


龍広の家にはWinUのカラオケセットが置いてあった。


♪♪♪♪♪♪





「…すごい…」

「ありがとございます。」

「凄すぎる…最初はどんなに聞いても、音取るのが難しいのに…!」

「しかも、全国1位って。やばー。」

「へへっ。」

「あ!!!!もう10時じゃん!!」

「あ!本当だ…」

「ねぇ、皆、今日泊まって行かない?」

「え??!」

「私達の家は大丈夫だから。」

「あ!でも私、明日朝練があるので、」

「あーー。勝手に出てっていいよ。」

「…」

「服も私の貸すし…」

「迷惑じゃないですか?」

「うん。私も話す相手欲しいし…」

「んーー。じゃ、お願いします!」

「よし。来た!」

「沙織ちゃん。家の人に連絡は?」

「あ。私。ほぼ、一人暮らしなんです。…」

「ほぼ?」

「はい。お父さんとお母さんは仕事の都合で今、一緒に福岡に居て…お姉ちゃんは看護師を、やっていて、全く帰って来ないんです…あと、彼氏の家に同居状態で…」

「そうなんだ…」

「はい。でも私。最近慣れたんでもう大丈夫です。」

「そっか!」

「あの!親は?」

「あ。私らの親ね。今外国にいるんだ。」

「外国ですか?」

「うん。こう見えて。私ら金持ちなんだ。お父さんが社長をやってて。ここは、別荘みたいな感じ…」

「そうなんですか。」

「だから、2人ぐらし。」

「てか、沙織ちゃん。」

「はい?」

「一緒にすまない?」

「住む?」

「そう。部屋がいっぱい余ってて、
だから、シェアハウスみたいな感じで。!」

「お!お姉さんそれ。いいっすね。」

「やろ!哲、」

「はい。」

「賢介は勿論おっけーやろ?」

「あ!はい。」

「沙織ちゃんは?」

「…お願いします!」

「よっしゃー!!」

「じゃ、部屋は、」


トコトコ

「この2階の部屋が私と沙織ちゃんの部屋ね。」



「で!3階のこの部屋があんたら、男子部屋ね。」

「あの…ここ。何回まであるんですか?」

「ここは3階までだけど、上に屋上があるよ。」




「で!!ここが。あんたらの練習場所。」

「だいたい行けた?」

「はい、分かりました!」

「あ!あて、私、いつも帰るの遅いから、沙織ちゃん先に寝ていていいよ。」

「あ!はい。」

「あと、ご飯は作る人がいないからカップラーメンで。」

「じゃ、私はちょっと出かけてくるねー。」

「あ!はい。」

「バイバーイ」



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