シェアハウスのミュージシャン

喧嘩⁇





「んっ。」

何と、目覚めの悪い。

あのミサンガ入りリストバンドは昔。中学校の引退試合の時に敵ながら、プレゼントしたものだ。


顔はボヤけていたのに…リストバンドはボロボロになっていたのが見えた…



あれは、何年後かの…私と…光栄⁇

お昼休みにはポカポカ陽気だった太陽はすっかり、真っ赤かな夕日になっていた。


教室の中は私だけ。

日誌が教壇の上に置いてあっということは、日直も帰ったのだろう…

起こしてくれてもいいのに…なんて思いながら

体を起こすと、ピラッとルーズリーフが落ちた、


これ…


拾い上げると




〜ごめん。待ってあげたかったんだけど、今日、デートでさ。あ!新しい彼できたんだ。早苗〜

〜私も沙織を待ってあげたかったんだけど、弟が風邪引いたから看病しないといけなくなって。本当にごめんね。光〜




「帰っちゃったのか〜。」

1人さみしーなー。

とか考えながらも、


やっぱり気になるのは、さっきの夢…

スクールバックを持って教室を出ようとしたら、


?「おい寝坊助…」

この声…

「ひろ!」

なんで?ここに?

「なんで、ここにいんの?」

ひろ「お前、ひでーな。お前が起きるまで待ってたんだよ。」

「なんで?」

ひろは頭をわしゃわしゃとかくと

ひろ「光栄がよ。今日は残れ無いから、沙織を、遅れ。って言われてさ。」

「…」

本当にいい奴だよねー。光栄もひろも。

この瞬間思い出した。

そういえば。関わるなって言われたんだっけ。

関わるなって、どーしよっかなー。なんて考えていたら

ひろ「お前さー。光栄と付き合ってねーの?」


「はぁ、何でいきなり。関係なくない?」

ひろ「きーてんだよ。」

「何で。キレてんのよ!!」

ひろ「キレてねーよ!!聞いてんだよ!」

「それがキレてるって言うんじゃないの?…別に…ひろには関係ない…
てか、どうでもいいでしょ?私のことなんて、」

ひろ「てめぇー。さっきからなに言って、」

「……あんたには。もう彼女いるしね。
今まで、短かったけどありがとね。


この言葉をつぶやいた瞬間。

悟った…


菜奈華の言うとおり、私…ひろに嫌われてる…

確かにそーだよね。
バンド一緒なだけで、馴れ馴れしくし過ぎたよね。

彼女でも無いのに…

ひろ「おい!さっきから何言って…」

後ろからグイッと肩を掴まれる。
後ろからだったので、思わず、合気道の技をかけてしまった。

ひろ「ってーー!!」

「あ…ごめ…」

ひろ「…さわんな…」


ひろ「話もする事ねーや。」





「あ、ちょ、待っ…て…」

ダメだ…足が…震えて立てない。どんどん背中が小さくなってゆく。

うん。嫌われてるから当たり前じゃん。
そんなの当たり前。


仕方ないのだから…これは運命だから。



だけど、
………何で、こんなに胸が痛いの?
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