腕枕で朝寝坊
その2*ロマンチックにイン・ザ・ベッド
*朝寝坊その2*
ロマンチックにイン・ザ・ベッド
~紗和己編~
※ふたりが初めて肌を重ねる1週間前のおはなし
今度の誕生日に、僕は美織さんを抱く。
そのコトを決意してから期待と緊張で夜も眠れない…。
大切な美織さんがちょっとでもイヤな思いをしないように、僕は万全を期す。
場所はホテルではなく、ゆっくり出来るよう僕のマンション。
掃除も完璧にして、サンキャッチャーを寝室の窓辺にも移動した。
それから。
やっぱりシーツは新品を用意。ついでにマクラカバーも。
「……あとは……」
見慣れた自分の寝室。
改めてマジマジと見回す。
「…………………」
翌日。
「あら、オーナー。家具買うんですか?」
【pauze】の事務室で、ネット通販を見ていた僕のパソコンを山下さんが後ろから覗きこんで尋ねた。
「ええ、新しいベッドを買おうかと…」
「ベッド?って、うわ!高!!
イタリアの名門家具!?クイーンサイズベッド!?オーナー、宮殿にでも住むつもりですか!?」
「問題は1週間で届くかなんですよねえ…」
頭を抱える僕の肩を掴んで山下さんは
「どうしちゃったんですかオーナー!?天蓋付きのベッドなんか独身男が買うもんじゃありませんよ!!」
とガクガク揺さぶった。
残念ながら輸入が間に合わないのでベッドの買い換えは諦めたけど。
後になって思うと我ながらちょっと浮かれすぎだったと赤面する…。
美織さんには言えない。