恋の糸がほどける前に


*****


「……ん……」


目を開けると、見慣れない天井が視界に飛び込んできた。

あれ、と周りを見回すと、ソファーや床に寝転がったまま、無防備に寝息を立てる皆の姿。


……あ、そっか。

話に盛り上がりすぎて部屋に引き上げるタイミングを見失って、そのまま寝ちゃったんだ。


ソファーに横になっていた私は、身体を起こしてテーブルの上に置きっぱなしになっていたケータイを手に取り時間を確認した。

────夜中の2時。

窓から入り込んでくるのは、微かな月明かり。

部屋に戻ろうか迷ったけれど、結局は私はもういちどソファに横になった。

再び眠りに落ちるのを待って、目を閉じる。

……だけど。


「……」


……ああー、もう。

なんか眠れなくなっちゃったんですけど……。

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