ラストバージン
なんて嫌な女なのだろう。
こういう気持ちを抱く女性がいる事は、雑誌やネットで見掛けて知っていたけれど……。いつもどこか他人事にしか思えなかったから、自分がこんな感情を抱く事になるなんて思ってもみなかった。
自分の中に芽生えた嫉妬に苛立って、そんな私の気持ちなんて知らずに幸せそうにしている菜摘を見ていると彼女の眩しさが増すようで、上手く笑える自信がなくなっていく。
本当に嬉しいのに、つい『どうして?』と訊きたくなって。
おめでたいと感じているのに、心から『おめでとう』とは言えなくて。
幸せそうで良かったと思うのに、今にも『置いていかないで』と懇願してしまいそうになる。
あまりにも身勝手だとわかっているし、そんな自分の愚かさに嫌気が差すのに……。心の中を上手く整理出来なくて、消化出来ないままの焦燥と負の感情達に押し潰されてしまいそうになる。
「葵?」
「え?」
「大丈夫?」
「あ、ごめん。ちょっとボーッとしてた」
自嘲気味な笑みを浮かべた私は、菜摘にどう映っているのだろう。
汚い感情を悟られてしまうのが何よりも恐くて、それからは彼女の瞳を直視する事が出来なかった。
こういう気持ちを抱く女性がいる事は、雑誌やネットで見掛けて知っていたけれど……。いつもどこか他人事にしか思えなかったから、自分がこんな感情を抱く事になるなんて思ってもみなかった。
自分の中に芽生えた嫉妬に苛立って、そんな私の気持ちなんて知らずに幸せそうにしている菜摘を見ていると彼女の眩しさが増すようで、上手く笑える自信がなくなっていく。
本当に嬉しいのに、つい『どうして?』と訊きたくなって。
おめでたいと感じているのに、心から『おめでとう』とは言えなくて。
幸せそうで良かったと思うのに、今にも『置いていかないで』と懇願してしまいそうになる。
あまりにも身勝手だとわかっているし、そんな自分の愚かさに嫌気が差すのに……。心の中を上手く整理出来なくて、消化出来ないままの焦燥と負の感情達に押し潰されてしまいそうになる。
「葵?」
「え?」
「大丈夫?」
「あ、ごめん。ちょっとボーッとしてた」
自嘲気味な笑みを浮かべた私は、菜摘にどう映っているのだろう。
汚い感情を悟られてしまうのが何よりも恐くて、それからは彼女の瞳を直視する事が出来なかった。