ラストバージン
「佐原様、お連れの方がお見えになられました」
「はい」
部屋の中にいた銀縁フレームの眼鏡を掛けた男性が、お相手の佐原さんなのだろう。
キリッとした顔立ちの彼は、その雰囲気からは想像出来ないような優しげな笑みを浮かべて立ち上がると、「こんにちは」と頭を下げた。
「こんにちは。お待たせして、申し訳ありません」
女性店員の視線を気にしながらも、何とか笑顔を繕って頭を下げる。
「いえ、私も今来たところですから。どうぞ、お座りになって下さい」
「あ、はい。失礼します」
微笑みながら促され、桜色の座椅子に腰掛ける。
「こちらがお品書きになります」
店員から差し出された上質な布製の品書きを受け取ると、佐原さんがニッコリと笑った。
「お好きな物を召し上がって下さいね」
「はい」
遠慮がちに頷いたものの、重い気持ちに緊張が加わり、メニューを見ても中々頭に入って来ない。
結局、佐原さんにさりげなくお勧めされた物を注文する事にし、彼も同じ物を選んだ。
「お料理は後程お持ち致しますね。では、ごゆっくりなさって下さい」
膝を付いて注文を聞いた女性店員は、丁寧に頭を下げてから部屋を後にした。
「はい」
部屋の中にいた銀縁フレームの眼鏡を掛けた男性が、お相手の佐原さんなのだろう。
キリッとした顔立ちの彼は、その雰囲気からは想像出来ないような優しげな笑みを浮かべて立ち上がると、「こんにちは」と頭を下げた。
「こんにちは。お待たせして、申し訳ありません」
女性店員の視線を気にしながらも、何とか笑顔を繕って頭を下げる。
「いえ、私も今来たところですから。どうぞ、お座りになって下さい」
「あ、はい。失礼します」
微笑みながら促され、桜色の座椅子に腰掛ける。
「こちらがお品書きになります」
店員から差し出された上質な布製の品書きを受け取ると、佐原さんがニッコリと笑った。
「お好きな物を召し上がって下さいね」
「はい」
遠慮がちに頷いたものの、重い気持ちに緊張が加わり、メニューを見ても中々頭に入って来ない。
結局、佐原さんにさりげなくお勧めされた物を注文する事にし、彼も同じ物を選んだ。
「お料理は後程お持ち致しますね。では、ごゆっくりなさって下さい」
膝を付いて注文を聞いた女性店員は、丁寧に頭を下げてから部屋を後にした。