黒愛−kuroai−
◇◇◇
2月、学年末テスト期間中。
今日は3教科のテストを終え、昼前に学校を出た。
テスト期間に部活はない。
長い放課後を、柊也先輩と一緒に過ごせるのが嬉しかった。
いつもは学校に置きっぱなしの教科書を、鞄パンパンに詰め、真っすぐ彼の家へ。
最近ベッタリ一緒にいる私達、明日のテスト勉強も当然一緒にする。
行き慣れた彼の家に入る。
平日の昼前に家族はいない。
うちもそうだが、彼の両親も共働きだ。
2人切りになれるのも嬉しくて、心が弾んだ。
「腹減ったな」と呟いて、柊也先輩がリビングに入って行く。
食卓テーブルに、炒飯2皿と、卵スープが鍋ごと置いてあった。
先輩のお母さんは、私が来ると予想し、2人分の昼食を作り置きしてくれたみたい。
何度も通う内に、母親とはすっかり親しくなった。
「今度一緒にショッピングに行こう」
と誘われるし、
冗談めかして
「いつお嫁に来るの?」
と聞かれた。
高い好感度は、日々の努力の成果。
つまらないオバサントークに、嫌な顔せず付き合っている。
休日遊びに行くと、柊也先輩の部屋に籠らず、必ずリビングに顔を出している。
いつも明るく笑顔で
「柊也先輩のお母さん!」
と呼び掛ける私。
自分に懐く女子高生は、可愛いらしい。