黒愛−kuroai−
 


食卓テーブルに向かい合い、温め直した昼食を食べる。



炒飯を食べながら、新婚みたいだと嬉しくなり、ついニヤニヤしてしまう。




「愛美?やけに嬉しそうだな。
この炒飯、そんなに旨いか?」



「はい!先輩のお母さんは料理上手ですよね。

とっても、美味しいです!」



「そう?良かったな」




人参、玉葱、卵…
平凡な具材で平凡な味の炒飯だった。


卵スープも普通。
可もなく不可もない。

いや、炒飯にも卵を使っているから、卵の取りすぎで不可かも。



それでも平凡な昼食を、満足して食べた。



母親の料理の腕が、平凡で良かったと思う。


彼女が料理上手なら、嫁に来た私が苦労する。


この程度の味付けは、すぐにマスター出来そうだ。




未来に思いを馳せ、ニコニコしながら言う。




「今度、先輩のお母さんに料理教わろうと思います!

先輩の家の味を覚えて、お嫁に来た時困らないように」




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