黒愛−kuroai−
 



暫くすると、菜緒が先生を連れて戻って来た。


その頃には普通に歩けるようになっていたが、

念のためと言われ、車に乗せられ学校へ向かう。



車の後部座席に一人、「フフフ」とほくそ笑んでいた。



嬉しいな…
私達は両思いなんだね…


彼女さえ消えれば…

彼はすぐに私のモノ…





 ◇


その日の夜、いつもの掲示板

『恋してる女の子集まれー!』

にこんな書き込みをした。




―――――――――――
78:クロアイ 7/2 22:47

陥落まであと一歩!
もうすぐ彼は私のモノだヨ!
―――――――――――




これから暫くは忙しくなりそう。


“彼女”さんに会いに行かなくちゃネ。




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