深愛なるキミ
〔ノートでのお喋り楽しいですよ。誰にも聞かれることがないし、今はこの会話楽しみます〕



少しだけ、ほんの少しだけ長い髪の毛の下の表情が見えた気がした。


笑ってくれた?喜んでくれたのかな?



〔アップルパイ美味しいね〕


〔でしょ。本当ここのアップルパイは幸せになれるよ〕


〔あのケーキも美味しそうだね〕


〔ここのケーキは何でも美味しいからね。アップルパイは別格だけど〕



ノートの上で繰り広げられる2人の会話は思いのほか楽しくて周りの声も聞こえてこない。
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