深愛なるキミ
一つ注文したアップルパイを半分こして食べながら一つのシャーペンを交代で手にする。



真っ白だったノートは真っ黒になっていった。



その日は2ページに渡ったノートでの会話をした後、ヒロムくんとは連絡先を交換して別れた。



優志くんと別れてから初めて男の人と楽しい時間を過ごせた気がする。


ヒロムくんは同い年だから話も弾んだし、もっと仲良くなりたい。素直にそう思った。



【今日はありがとう。とても楽しかった。良かったらまたお話してください】



彼から届いたメールは私の新しい携帯に届く、男の人からの初めてのメール。


お父さんはメール出来ないからね。なんだか嬉しくなってフォルダを一つ作った。
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