誰よりも優しい総長様

慶side



俺にとってここで見る桜は2度目だった。


そんな俺も3年になったが故にこれがラストだった。


去年の今頃はこっちへ戻ってきたっけな。


あの時はたしか羨美に戻ったら柚那がいなくて探してたっけ?


んで、噂で聞いたこの学校に入り再開した。


今思えば去年は本当に楽しかったと思う。


今年は一体…


俺はこの時はもう祈るしか無かったんだ。


共に過ごしてきた日々を捨てるなんて出来なくて


忘れるなんて出来なくて


最後までここにいて全てをおいていこう。


そんなことを考えていたんだ。


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