逢いたい~桜に還る想い~
……ちょっと、後悔しそう……。
ホント、暗い。
以前は、郁生くんが手を引いてくれた道なき道を、
今は懐中電灯で照らしながら、一人歩く。
───どうか、無事にたどり着きますように……
2回しか来たことのない場所。
しかも真っ暗。
万が一迷ったら、出られるのかな……なんて。
そんなことが頭をよぎる。
「ゆっくり行こ……」
ガサ、ガサ…と、葉の擦れる音以外聞こえない、静かな空間。
足場に気をつけて歩きながら、
────あたしは、思う。
もし、本当にいたとしたら。
あたしは、何を言おう………。
昼間のこと……なんで、郁生くんは……。
プルプルッ
頭を強く振って、あたしはまた歩き出す。
取りあえず、余計なことは考えないで、行ってみなきゃ。