逢いたい~桜に還る想い~
質問内容とは───どうやら、南門で会った時のことにさかのぼるらしかった。
「イトコさん、……じゃあないけど……なんで、家を出ちゃったの?」
「……めんどくせーから、名前で呼べば」
雄仁が空になったビールの缶を、ビニール袋に放り込み、次のを開ける。
相変わらず、ハイスピード……
「……以前、安西を真似して“トーコさん”って言ったら、
───『それ、禁止』、だって」
「ふーん……そりゃ、分かりやすい…な」
「でしょ?」
「───ん? なに?」
二人の会話に入ろうとするも、
「んじゃ、“さくら”って呼べば」
「なんで“さくら”なの?」
「サークルでそう呼ばれてるから。あだ名みたいなもん」
「あー……じゃあ、さくら…さん?」
……あたし…会話に混ざれない……