逢いたい~桜に還る想い~
夢……澪の、夢……それとも、
記憶の欠片………?
あたしはふらり、とベッドから立ち上がり、
まだ残る恐怖心からあちこちの電気をつけながら、キッチンへ向かった。
グラスに水道の浄水を入れ、ごくごくと喉を鳴らして飲み干す。
そして───……
ふと、蛇口後ろの収納ケースに差してある包丁が、目に入った。
あれは……澪の記憶、なの?
誰かを………澪が───私が、殺したの?
真のことを『殺してしまった』と思っていたけど、それは記憶違いだった。
じゃあ、誰を………
何かに魅入られたように、あたしは包丁を手に取り、その刃を見つめた。
夢……? 記憶……?
あたし………
「────なに、してるの?」