脱・不幸恋愛体質
連は相変わらずブスッとしたまま、私の隣にある鉄板で焼きそばを作り始めた。
もちろん私達の間に会話なんか無くて、ひたすらイカと格闘中の私。
だって、たまに跳ねるんだもん。
うかうかしていられないかのだ。
……
………
…………
それにしても、見事なまでの無言ですが。
「すみません」
そんな声で顔を上げると、2人組の女の人が立っていた。
OLらしき2人は、海だって言うのに完璧なる巻き髪で頭にはサングラスを差していた。
「お兄さん、焼きそばとカルピス2つずつね」
「はい」
そう言うと、蓮は手際良くプラスチックケースに焼きそばを入れビニール袋に詰めた。
カルピスを用意した蓮に、女性2人組は
「お兄さん、今年もバイト?」
「そうなんすよ」
そう言うと、蓮は飛びっきりの笑顔を2人に向けた。
なっ…何その笑顔?!
もちろん、お姉さん達には一撃な訳で
「やた、超可愛い~~」
と、完全にメロメロです。
「まいどっ」
蓮は2人組にビニール袋を渡すと、見えなくなるまで笑顔を振りまいていた。
「又、きま~~す」
そんな甘い言葉を残して、キャッキャ騒ぎながら帰って行った。