自殺日和
「ほんと?
なんか嬉しい~」


そう言って笑顔を
みせるふたり。


(いい子だな…)


こんな積極的に
話しかけてくれるなんて…。

自分で言うのもなんだけど
私は昔から人見知りで
友だちも出来にくかった。


だから
すごく嬉しかったんだ。

ふたりが
話しかけてくれて…。


「席に着けー」


先生が入って来て
みんな席に戻る。


「ぁ,じゃあ
またあとでね!」


ふたりも席に
戻って行った。











先生の説明が終り
帰宅時間。


(部活見学もないし
早く帰ろ…)


「岡本さん!」


「咲倉さん,栗原さん…」


「名前覚えてくれたんだ!
嬉しー」


「名字じゃなくて
名前でいいって!
あたしらも美来って
よんでいい?」


「いいよ。」


「じゃあ,帰ろ!美来!
てか,この後ヒマ?」


「ぅ,うん。」


「じゃあ寄り道しない?」


「ぇ…。」


「ダメに決まってるじゃん
美里!
美来,引っ越して来た
ばっかりだから
不安だろうし。」


「そっかー,
じゃあ普通に帰ろっか♪」


「てか,中学生でしかも
入学早々寄り道はないでしょ。」


「ぇー
だってイメージ的に
制服には寄り道じゃん?」


「わけわかんないから。」


「…っぷ。」


おもしろい。

ふたりの会話…!!


「美来~?
何笑ってんの?」


「ごめんね?
なんか…コントみたい。」

「ぇー,あたし
美里が相方は嫌だよ?」


「愛ーひどいー。
小学校からの相方じゃん!」


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